こんにちは、ありぺいです。
今朝、ヤフー知恵袋でこんな投稿を目にしました。

たった3年。
この「たった」という言葉を使う人のこと、前々からちょっと不思議に思ってました。
(非難したいわけじゃないです、ほんとに)
たとえば、

え、たった1年で会社辞めるの?もったいな〜い!
なんて感じで言ってきた人が過去にいました。
(ちょっと話はそれますが)あと、ぼくは薬剤師の資格を持ってるんですが、別の業界に行くとだいたい言われるのが

え、薬剤師の資格、活かさないの? もったいな〜い!
ひどいときなんて、飲食店の面接で「頼むから薬剤師になってください」なんて懇願されたこともありました…。
話を「たった」に戻します。

たぶん「たった」を使う彼彼女らは、相手のキャリアを思ってそう言ってるはず。
でも、ちょっとだけ冷静に考えてみてほしい。
人生における “1年” って、ほんとに “たった” なの?
1年を例に話してますけど、2年、3年とかなら尚更。
人生80年とすると、1年は80分の1。
指で80まで数えるなんて、1分もあれば終わっちゃいます。
それに、1年のあいだに人ってかなり変われます。
- 社会人に必要な英検準一級の勉強時間の目安:520時間〜(約8ヶ月)
- 筋トレによる見た目の変化:3ヶ月後〜
- AGA(男性型脱毛症)の治療期間:3ヶ月〜1年程度
- 何か新しい習慣を身につける:2ヶ月〜
新しいことに挑戦したり、方向転換したり、人間関係がガラッと変わったり。
ぼくにはどうしても、「たった1年」とは思えません。
日本には会社が500社しかない、とかだったら話は別です。
1社を辞める重みはそりゃあ大きくなる。
でも統計局のサイトによると、日本には企業が約368万社あるんですなぁ。
さ、さんびゃくまん……(•ө•)
ものすごい数ですよね。

仮に、1年ごとに10社転職したとしても、40年働いて400社。
全体の 1% にも届かない。
もちろん、続けることの価値を否定してるわけでも、安易な転職を勧めたいわけでもありません。
ただ、もうちょっと肩の力を抜いてもいいんじゃない?とは思いますね。
なんか、1日8時間働くのが人間、みたいな風潮の世の中。
世代によって価値観の違いもあるし、「人生=仕事」みたいに考えがちなのも無理はないと思います。
繰り返しになりますが、「たった」と言う人が、将来を見据えてそう言ってくれてることも理解してます。
でもね、時間の感じ方って、本当に人それぞれ。
ぼくは、新卒で入った会社を2ヶ月で辞めました。
詳しくは言えませんが(わりと特定されやすいので…)、人に“教える”ことがメインの仕事でした。
辞めた理由は、自分の未熟さが大きな原因。
学生時代から人に勉強を教えるのが好きで、そういう系の動画を見て感化されるのも密かなマイブームでした。
「教える仕事=天職なんじゃね?」って、勝手に思ってたんですよね。
でも、実際に仕事としてやってみると、理想と現実のギャップに苦しむことに…。
就活が一発で決まったのも、今思えばよくなかったのかも。

表向きは花形職業のように見えたけど、社長の機嫌に一喜一憂される毎日。
(同期が飲み会のセッティングかなんかでミスして、社長の前で土下座に近い形で正座してたのには正直引きました)
先輩の昼ごはんのパシり文化があったり、社員旅行のときだったんですけど、陰湿な陰口が飛び交ってたり……。
「憧れで仕事を選んで、嫌な部分を見て辞める」── まさに模範的な失敗例だと思います。

2ヶ月で会社の何がわかるの?

会社の採用コストが...
って意見も、あるかもしれません。ごもっともだと思います。
でも、実際のところ「転職したくて早期退職する人」って、少数派なんじゃないかな。
立場が上の人ほど、下の人の気持ちって見えにくいもの。
「人は権力を持つと共感力が下がる」なんて話も聞いたことがあります。
「いじめられる側にも原因がある」っていうような発言も、その典型例かもね。

話を戻します。
ぼくは「時間を無駄にしたくない」って気持ちが、人よりだいぶ強いタイプかな、と日常のあらゆる場面でつくづく実感してます。
それは良くも悪くも作用します。
見切りをつけるのが早すぎる反面、新しいことにたくさん挑戦できる。

新卒2ヶ月で会社辞めたのもそうだし、
人にとっての“1年”が、ぼくにとっては“1ヶ月”くらいの感覚。
(ちょっと盛ってるように聞こえるかもですが、割と事実です)
たぶん、20代のかなりの時間を無駄に過ごしてしまった、っていう自覚が、自分の中に強くあるから。
「過去を取り戻したい」って気持ちが、生き急いでる原因かも。
だから、ぼくには「たった◯年」って感覚が、あまりにも軽んじて感じられてしまう。
「たった」の価値観が他人と合わない。
逆に、「たった」をよく使う人って、これまでの人生がそれだけ充実してたのかも。
……なんて、ちょっと羨ましくも思ったり。